【3】学習モティベーションの高め方 [3-6]学習時の集中力アップの秘訣

3. 学習モティベーションの高め方

3-6.
学習時の集中力アップの秘訣

モチベーションアップの仕上げに、学習時の集中力に関してお伝えします。
集中力はリラックスと表裏一体です。高いモチベーションを保ちながら、でも気負っていないリラックスした状態を作る具体的なテクニックをいくつかお伝えしましょう。第13章の「学習の習慣化」と合わせて活用してください。

自己暗示フレーズの活用
アンカリングも自己暗示のひとつですが、他にも自分の集中力やモチベーションを高める「自己暗示フレーズ」を用意しておくといいかもしれません。ちなみに、自己暗示のフレーズで最も有名なのは、自己暗示の創始者とも言われるエミール・クーエの

 Every day, in every way, I’m getting better and better.
(毎日、あらゆる面で、私はよくなっている)
というフレーズです。勉強の前や、潜在意識にアクセスしやすいと言われる睡眠の前後にやるのが効果的でしょう。私自身も朝晩このフレーズを唱えていますし、自分自身の理想像を英語の一文で言うのも習慣化しています。ここで書くのはちょっと恥ずかしいのですが参考までに。

 I’m the Webmaker shining the spiritual web on the whole universe.
(私はこの世のすべての繋がりに光を与える人です)

Webmaker(網の目を作る人)というのは自分で作った造語。要は自分がやる気になるフレーズなら何でもいいのです。

時間とタスクの設定
「いつまでに何を終わらせる」
というのを明確にすると集中力は上がります。「いつまでやる」だけだとダレる可能性があるので、タスクも明確に決める。とにかくスピード重視でやることが重要。私はストップウォッチ機能付きの腕時計を愛用しています。
ただし、目標は腹八分目であまり多くのタスクを掲げ過ぎないようにしてください。達成感を味わうことも重要です。

ベストの環境
自分が最も集中できる環境を見つけてください。図書館、朝のコーヒーショップ、など。
「今日は○○が終わるまで家に帰らない」
と宣言するのも極めて有効。また、どこで学習するにせよ、学習と関係ないものはすべて机の上から排除してください。

意識の高い仲間
気合の入った友人と一緒に学習することもとても大事です。私もアメリカの大学院の準備の時は、毎日の学習内容を、一緒に勉強している友人とメールで報告していました。

 燃える音楽
アンカリングと同様。勉強前の「トップガン」でエンジン全開です。ただ、トップガンをかけるのは学習前にしてくださいね。学習中に音楽をかけたい場合はリラックスできるクラシックに。

【3】学習モティベーションの高め方 [3-3]自動的にやる気を出す方法

3. 学習モティベーションの高め方

3-3.
自動的にやる気を出す方法

アンカリングとは

「パブロフの犬」をご存知でしょうか。そう、犬にベルの音を聞かせてから餌を与えることを続けると、ベルの音を聞いただけでヨダレを出すようになる、あれです。
このパブロフの犬を、人間にもやってしまおう、というのがアンカリングという手法。ちなみにアンカー(Anchor)とは、碇(いかり)、または碇を下ろす、という意味。ある刺激に対して自然に反応するように、自分の脳に碇を下ろしておこうというものです。

【ワーク】アンカリングによるモチベーションアップ

さっそくやり方をお教えします。このワークは本サイトで紹介しているエクササイズの中でも、かなり重要なものです。ぜひやってみてください。本当は、次のステップを誰かに誘導してもらうのが一番効果的なのですが、自分でやってももちろん効果はあります。

①   アンカリングしたい感情を決める
まず、自分がアンカリングしたい感情を決めます。幸せな気分、リラックスした気分など、自分がアンカリングしたい感情なら何でも構わないのですが、ここでは、何かに対してものすごくやる気になっている状態の「圧倒的モチベーション」をアンカリングしてみます。

 ②   ミュージック、スタート
「聞いているだけで燃えてくる」音楽をかけます。映画『ロッキー』のテーマなど。途中で切れてしまわないように、一曲リピートで。
ちなみに個人的な好みでは高校サッカーのテーマ、『ふり向くな君は美しい』なのですが、若干感傷的になりかねません。私がいろいろと試して最後に行き着いたのが、映画『トップガン』のテーマ曲『Danger Zone(Kenny Loggins)』です。曲のテンポも脳を刺激するのに最高だし、何より歌詞がいい。「お気楽にハイウェイなんて走ってるんじゃねえ、限界を超えてデンジャーゾーンへ突っ込め」というメッセージが、やる気に火をつけてくれます。
もちろん、トップガンでなくても、自分のテンションが上がる曲であれば、OKです。
あとは、意外なおすすめが『アンパンマンのマーチ』。歌詞がいいですし、リラックスとやる気の共存を生んでくれる名曲です。

③   燃えていた「あのとき」に舞い戻る
音楽をかけながら、自分の人生において「圧倒的モチベーション」を感じていた経験を思い出してみます。何かに対して燃えに燃えていたときの経験。できれば、長期的な目標に向けて頑張っていたときの経験がいいでしょう。
ただし、思い出すシーンは具体的なワンシーンがいいです。たとえば野球部で甲子園出場に向けて頑張っていた経験を思い出すのなら、「3年生になって初めて自分がキャプテンとして出場した公式戦の第一打席」など、明確なワンシーンを切り取る。
そのシーンをありありとフルカラーでイメージします。自分の視点から、見えていた映像を鮮明に思い出します。人によっては、スポーツでいう「ゾーン状態」のように、自分以外の視点から自分の動きをスローモーションで思い浮かべたりするかもしれません。
さらに、映像だけでなく、聞こえていた音もはっきりと思い出す。どこからどの程度の音量で、どんな音や声が聞こえていたか。そして、そのときの自分の体の感覚も。体温や気温、汗の度合いや脈拍の速さなど、すべての感覚を「いま」感じてみるのです。

④   アンカーを入れる
いよいよアンカリング。気分が最高潮に達する直前で、左手の中指を右手でギュッと握る。そのまま気分を最高潮に持っていきます。圧倒的なモチベーションを感じている状態を左手の中指を握ったまましばらく感じてみます。

⑤   確認と未来への準備
十分にその状態を感じたら、いったん目を開けて別のことを考えてみる。そして、また目を閉じて指を握り、さっきの状態に戻ってみます。これがある程度できれば、きちんとアンカリングができています。
さらに、そのままの状態で、今度自分がこのモチベーションを使いたいシーンを想像してみます。明日、一週間後、いつでもいいので、その時に自分がこの「アンカー」を使っている姿を思い浮かべて感覚に刻み込んでおく。

以上で終了です。1回目でうまくできなくても何度もやることによって、できるようになってきます。また、普段の生活の中で、モチベーションが上がっているときに同じ動作(ここでは左手の中指を右手で握る)をすることで、アンカリングが強まってきます。
あとはどんどん使ってみるだけ。使えば使うほど感情のコントロールが上達していきます。

アンカリングのポイント

【ワーク】でアンカリングの流れはざっと説明しましたが、押さえておきたいポイントについてお伝えしておきます。

1.アンカリングするのは感情がピークになる少し前で
感情のピークの前で入れると、アンカリングされた状態でピークを迎えることができます。

2.繰り返せるけどめったにやらない動作で
先の例では「指を握る」という動作をしました。他の動作でもいいのですが、これだと簡単に繰り返せるので便利です。また、めったにやらない動作でもあることもポイント。たとえばこれが「腕を組む」のような動作だと、そもそも慣れ親しんだ動作なのでアンカリングしづらいですし、腕を組む度にやる気になっても困りますよね。

3.人前でもこっそりできる動作が便利
「立ち上がって大声で叫ぶ」でアンカリングしてもいいですが、ちょっと使いづらいでしょう……。

 以上が押さえておきたいポイントです。

アンカリングしておきたい感情

ちなみに私も指にいろいろなアンカーを入れていますが、とっても便利です。
「やる気」は、私も中指。小指に「リラックス」、薬指に「愛情とリスペクト」(苦手な人と話さなければならないときなどに使います)、人差し指は「楽しい」状態、親指が余ったので思い切って「酔っ払い状態」を入れてみました。 2年ほど前に断酒をしたので、友人と酒を飲む時に発火させます。ノンアルコールで酔えるので意外と便利。
「酔っ払い」は不要でしょうが、「リラックス」、「愛情」、「リスペクト」、「楽しい」などは、英語を話す時にも非常に便利です。私は講演や、英語でのプレゼンテーションの前などにいくつかのアンカーを同時に発火させるようにしています。もちろん学習の前にも。

【3】学習モティベーションの高め方 [3-2]やる気になるのに理由は不要

3. 学習モティベーションの高め方

3-2.
やる気になるのに理由は不要

もちろん、やる気になるための目標設定や動機付けも大事です。効果的な目標設定に関しても別途お伝えします。でも、極論を言えば、目標なんかなくったって、やる気になって勉強できればいいのです。
「なんだかわからないけど燃えてるな」
そんな気持ちになれれば、なんで燃えているかの理由はいらないわけです。そのための最初の具体策が「いまやる」。

もうひとつの策は、体を動かすことによって感情を変化させる
ここでちょっと、体を動かすことで感情を変える実験をしてみましょう。
まず、椅子にうなだれて座って、最近あった嫌な出来事を思い返してください。10秒ほどそのままでいてください。
次に、椅子から立ち上がり上を向いて、バンザイの体勢で飛びっきりの笑顔を作って、できれば、さらに
「やるぞ!」
と、叫んでください。周りの人に怪しまれない場にいれば、ですが。
多少なりともモチベーションが上がるのを感じるはずです。

ここで言いたいことは2つです。
まず、感情は行動で変化すること。
さらに、その変化は一瞬で起こすことが可能だ、ということです。

やる気がでないとき、なんだか気持ちが滅入っているときも、一瞬で感情の変化は起こすことは可能なのだということを覚えておいてください。

【3】学習モティベーションの高め方 [3-1]行動することでモティベーションを上げる

3. 学習モティベーションの高め方

3-1.
行動することでモティベーションを上げる

「どうにもこうにもやる気にならない」
「どうやったらやる気になるんだろう?」
そんな気持ちになるときってありますよね。思わず本屋さんで、「やる気になるための本」を探してみたり……。
私にもそんなときはあります。毎朝やっている英語と中国語の学習も、メンドクサイと思うことももちろんある。

そんな時にどうするか?
答えは「いまやる」です。
やる気になるのを待っていても一生やる気になりません。5分、いや、1分でもいいので、まずやるのです。
やる気になるためにやるのです。
通常は頭で考えてから行動しますが、その流れを逆にする。自分の感情を行動によって変えるのです。笑顔を作れば気分が明るくなるのと一緒。株式会社「いまやるドットコム」代表取締役にでもなったつもりで、まずやってみる。自らの行動で、あなたのやる気の導火線に火をつけるのです。

気負わずに、5分でいいからまずスタートを切ることが大切です。